第61章 仇同士の顔合わせ

昨日、有村菜津美が三浦会長のもとを訪ねたときのことだ。どうしても三浦会長の誕生日パーティーに潜り込みたくて、彼女はこう口にした。

――自分は天龍グループ社長の「友人」だ、と。

だからこそ三浦会長は招待状を渡した。

もちろん、有村菜津美自身がいちばん分かっている。こんな嘘が、いつまでも通るはずがない。遅かれ早かれ、どこかで必ず露見する。

それが、いまの彼女にとって最大の不安だった。

天龍グループが自分を助けてくれているのは事実だ。だが「友人」などと呼べる関係ではない。そもそも有村菜津美は、天龍グループ社長に会った回数すら片手で数えるほどだった。

「工藤社長、来てくださらないかしら。...

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